ブルートレイン乗車 ケープタウンからプレトリアへ

【2014年7月11日の日記】

今回のアフリカ旅行で一番に手配したものがブルートレイン。ダイナースプレミアムデスクを通して予約。ダイナースの月刊誌『SIGNATURE 2013年11月号』に掲載されていました。

Signature

ブルートレインとロボスレイル、迷いましたが、こういう鉄道の旅が気に入ればきっと夫はもうひとつも乗ってみたいっていうだろうから、今回は私の独断で歴史あるほうのブルーレインに。

予約したのは5月末。アフリカに到着するのが6月25日と決まっていたので、その直近で日程を確認すると、6月の運行は18日が最後とのこと。それなら7月に空席がある日で・・ということで7月11日に空きがありそれに決定。客室は2種類あり、ラグジュアリーとデラックス。大きな違いはバスタブの有無。価格差は1人100US$くらい。それならラグジュアリーがいいとリクエストしてみましたがデラックスしか空いておらず断念。バスタブから外が見渡せるわけではなさそうなので諦めも早かったです。

ルートはケープタウンからプレトリア。これを全部決めた後に夫からサーディンランに行きたいとリクエストを受けたため、その後の日程調節が大変でした。ブルートレインのキャンセル料は60日前から100%で、日程やルートの変更、クラスの変更等一切不可。この時はまだサーディンランの日程も決定しておらず、数日間は落ち着かない日々を過ごしていました。で、無事にサーディンランをスケジュールに組み込めて、尚且つ、13日の満月の日にジンバブエに行けそうだったので、多少飛行機代はかさ張る結果になりましたが文句なしの日程に。

朝7時半、ケープタウン駅へ。まだ暗くて多少警戒していましたが、明るい笑顔のスタッフがお出迎え。先に荷物を預け、ラウンジでチェックイン。

ブルートレインスタッフ

中央の女性が私達の担当バドラー。右の身体の大きい男性はアフリカ中をバックパックで旅行したことがあるとか。私達の荷物を見て嬉しそうに話していました。

ブルートレインの発着駅はローカル線と同じ。駅構内に専用のラウンジがあります。

ブルートレインラウンジ

意外にも柔らかい雰囲気。もう少し堅苦しいかなと思ってたんだけど乗客も含め、肩肘はらない感じでちょっとホッとしました。アジア人は日本人とインド人が私達を含め3組。

説明やスタッフの紹介を受けた後、乗車開始。

ブルートレイン

↓ 車内。ここはラウンジのバーカウンター。

ブルートレインラウンジカウンター

乗車後ブランチまでの間に自由に食べられる軽い朝食。

ブルートレインブレックファスト

↓ 私達の部屋。

ブルートレインデラックスルーム

ダイニングカー。乗客数は最大82名までで、この日は60名ほどが乗車。ダイニングカーは1車両のみで最大席数42席なので、食事時間が2回に分けられます。私達はファーストシッティングを選択。

ブルートレインダイニングカー

ダイニングのテーブルの配置は写真の通り、4名席と2名席。最初4名席へ案内されたのですが、景色が部屋と同じだったため2名席に変えてもらいました。一度座ると全食事同じテーブルで摂ることができ、担当の給仕も同じ人です。

ラウンジカー。

ブルートレインラウンジカー

車内の廊下はすれ違えないほど狭い。ブルートレインの車体は2種類走っていて、全長294mから399m、車両は14から19車両、そのうち客室の車両数は7から11両で、平均時速は90km/h。ケープタウン・プレトリア間約1,600kmを27時間かけて走ります。

ブルートレイン車内廊下

車内を少し歩いて、部屋で寛ごうかなとiPhoneを見てたらWiFi発見。Blue Train WiFi電波が飛んでる。PWを聞こうと思ったら、ベストなタイミングでマネージャーが挨拶にきました。挨拶がてらWiFIの説明も。ブルートレインの客層も年齢層は若干高めだけど、必要だと感じる人が多いみたい。

乗車後しばらくは工業地帯だったけど、ブランチ前の時間にはのどかな風景に。窓が大きいのがこの電車の魅力のひとつ。

ブルートレイン車窓

ブランチへ。

↓ 前菜は2種類から選べます。夫はサーモンのタルタル。

ブランチ前菜サーモンタルタル

私はアボカドのサラダ・・・。絶対サーモンのタルタルがアタリ。

ブランチ前菜アボカドサラダ

ワインはそれぞれ南アフリカの白ワインを。基本的にアルコールも乗車料金に含まれていますが、フランスのビンテージワインのみ有料。

最初に選んだのはKleine Zalze chenin blanc 2013とBadenhorst Family WinesのSecateurs chenin blanc 2012。この機会に南アフリカワインを存分に楽しみます。

スープはバターナッツとセージのスープ。

↓ メイン。夫はシーバスのソテー、ジャガイモにレモンとケッパーで風味付けしたソースで。

ブランチメインシーバスのレモンソース

私はオーストリッチ(ダチョウ)のステーキ、シェリーソースにポレンタを添えたもの。

ブランチメインオーストリッチ

デザート。サービスは流石だと思うけど、料理の盛り付けはちょっと大雑把かなと感じました。

ブランチデザートビスコッティ

ブランチデザートバニラアイス

ケープタウンを後にして2時間ほど経ち、ブランチの途中あたりの時間帯からぽつぽつと小さな湖が見えてきます。フラミンゴがいる。撮りそびれてしまったのですが、綺麗で記憶に鮮明に残っています。

車窓

ブルートレインが走る路線はローカル線と同じ。なので、途中ローカルな駅を通過したり、点検の為停車したりします。

ケープタウンからプレトリアへのルートでは、途中にあるマジェスフォンテンという駅で一度下車して観光します。

駅で待っているバス。時速5kmのゆっくりバスで、どこまでいくのだろうーと思ってたら半径5mほどの円を描くように走行しただけ。クラシカルな雰囲気と運転手さんのお話を楽しむものだったみたい。

マジェスフォンテン

マジェスフォンテンという小さな小さな町はクラシカルな雰囲気で、テーマパークのようでもあります。その中にあるビクトリアスタイルのパブ『Laird’s Arms』で、ピアノのジャズ演奏とシェリー酒でおもてなしを受けました。

Laird's Arms

逆ルート、プレトリア発ケープタウン行きの場合はここではなく、ダイヤモンド鉱山跡キンバリーを観光するようで、夫はキンバリーのほうが絶対良かったはずって残念そうでした。

↓ 観光後のアフタヌーンティー。写真には写ってないけど、パッションフルーツのチーズケーキが美味しかった。

アフタヌーンティー

部屋でティータイム。ブルートレインの車内の電源は丸3ピンタイプ。マルチタイプの変換プラグは使えません。ブルートレインなら異なるプラグの電源がいくつか用意されているのかなーと思ってたけどなかった。言えば貸してくれますが数は用意されていません。

午後

車窓。葡萄畑が続いています。

部屋からの車窓

景色を楽しんだり、映画を観たりして過ごしているとあっという間にディナーの時間に。急いで着替えます。車内で着替えるのって意外と大変!

男性はジャケットとタイが必要、女性はなるべくエレガントな服装でと決まってますが、この日の大人の女性たちはそこまでギラギラはしていませんでした。ウィーンでオペラを鑑賞した後、インペリアルのレストランに行った時は女性は特に気合の入った正装だったので、今回のディナーでの服装は若干不安だったのですが。
私達はこの後もハードな旅行を続けるので、時計やアクセサリーは一切持参せず。参考までに、夫はスーツにネクタイ、私は結婚式参列用のワンピースとショールで、靴は夫婦でブランドを揃えて雰囲気がカジュアルにならないようにしたつもりです。

ダイナースクラブワインリストの賞を受賞している南アフリカ産のワイン。ダイナースは南アフリカでの利用に力を入れているのか、英語版の南アフリカトラベルガイドアプリがアンドロイド向けにあるみたい。

ダイナースワインセレクト

ディナーも3コースで、前菜は2種類から。夫はエビのカレーソース。私は野菜のクリスピー包み焼きバルサミコソースを。

ディナー前菜

スープはスパイシーベビーコーンスープ。

メインは3種類から、ラム肉か鱒か牛。そろって牛を。

ディナーメイン

デザートは2種類から。南アフリカで人気のパブロバ。メレンゲを焼いたものでニュージーランドのお菓子。夫はこれを、私はオレンジのシガレットとヘーゼルナッツアイス。

ディナーデザート

食後はラウンジでエスプレッソを。乗客全員下車時には体重2kgは増えていると思う。

部屋に戻ったらベッドメイキングが完了していました。シーツにもブルートレインのロゴ。

ベッド

ただ電車に乗って、ひたすら食事をしていただけなのに疲れたのか、二人とも朝まで一度も起きずぐっすりでした。ただの飲み過ぎ満腹なだけだったかも。

朝8時前、ブレックファストの時間です。正直お腹空いていませんが食べます。夫はエッグベネディクト、私はフレンチトースト。南アフリカは卵が美味しい。この後のジンバブエ、タンザニアは卵がものすごーく不味かったので南アフリカに戻った時に改めてそう思いました。

朝食

朝食後はアンケートを書いたり、チップをどうするか夫婦会議したり、後片付けしたり、ショッピングカーで買い物したり。先頭車両のシガレットバーの手前にチップボックスがあります。部屋にはチップ袋のようなものは用意されていないので、渡すならボックスに入れるよりは直接お世話になった人に渡すと喜ぶかと。

↓ あとはもう降りるだけだろうと思ってたらランチも付いてました。食事回数全4回。スープはえんどう豆のスープ。

ランチ

牛フィレ肉の赤ワインソース。

ランチメイン

ケープタウンのお気に入りレストランで出会った白身魚、キングクリップ。色んなレストランで見かけるお魚。

ランチメイン魚

食後のカプチーノ。ビスコッティが美味しい。

食後のカプチーノ

↓ 最後尾のラウンジカー。混んでるかなーと思ったけど私達だけ。最後にたっぷり車窓を堪能。

最後尾のラウンジカー

部屋にはお土産が用意されていました。置き時計とチョコレート。

お土産

そして、ブルートレインからのサービス、結婚記念日のプレゼント。ロイヤルアイシングケーキ。マネージャーがお祝いの言葉を添えて直接持ってきてくれました。部屋にポンっと置いてあるだけじゃないところにおもてなしの心を感じます。

記念日プレゼント

午後15時半、プレトリア駅到着。プレトリアの駅構内の治安はよくなさそうで、下車時にスタッフと離れないよう念を押され、荷物が手元に届くまではラウンジで待ちます。新しい街はいつも緊張します。本当はこのままヨハネスバブルグへ移動し、この日のうちにジンバブエのビクトリアフォールズに移動したかったのですが、ビクトリアフォールズ行きの飛行機は1日1便、どこの会社も午後1時くらいまでの出発便しかなく、この日はプレトリアに1泊。

ブルートレインの旅はやっぱり夢のようでした。車窓は工業地帯を通ったりするのでひたすら絶景ってわけじゃないけど、優雅な時間が過ごせるのは間違いない。食事は移動空間としては合格かなぁ・・・と夫が。確かに食事に関しては期待値が大きすぎたかもしれません。

後日気がついたんだけど、ロボスレイルはプレトリアからビクトリアフォールズ間を2泊3日で運行しているのですね。夫はこれに興味津々でした。私は九州ななつ星に興味津々だけど、どちらも歳を重ねてから、今回の思い出と共に乗れる日が来たらなぁと思います。

2 コメント

  1. 素敵な車窓でした!
    ぶどう畑もちょっと意外で素敵でした。
    ゆっくりとした時間を過ごせそうですね!
    それで実際何キロくらい太っちゃうもんですか?!

    • nynyさんへ

      コメントありがとうございます。
      いつも忙しそうな主人が、のんびりした時間を過ごしてくれたのが私達にとっての贅沢でした。
      主人も私もケープタウンからじわじわ太り始め、ブルートレイン下車時にはおそらく2kgさらに増加って感じでした。
      実際は体重計にのっていなくて、メジャーで身体のあちこちを測りまくったのですが、それぞれ見事な増量でした。特にお尻がプラス3センチくらいになっていて、大きめのズボンを買ったはずなのに座るとビリっといきそうに。
      この後のタンザニアでお互い痩せることができ、主人はその後も痩せ続け、私は見事なリバウンドで、帰国後も太り続け、昨日からモレノ式というダイエットに挑戦中です。目指すは17日間でマイナス3kg!2日目の今日、レーズンクッキーを見つめながらパソコンの前にいますが、何とか頑張ってみます。

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